メディカル・ライフケアビジネス -新たな成長産業における商社への期待


少子高齢化を迎えている日本では、2025年には65歳以上の人口が3割超に達するといわれ、それに伴い、医療・介護・医薬品・健康関連の「メディカル・ライフケアビジネス」の需要も拡大傾向にある。

メディカル・ライフケアビジネスは、医薬品や医療機器の他、検査・介護サービス、健康関連の食品や衣料類など、ビジネスとしての裾野が広く、2012年7月末に閣議決定された「日本再生戦略」でも、医療・介護・健康関連のビジネスが、成長力強化を図るべき分野の1つとして位置付けられている。

また、中国をはじめとする新興諸国においても、人口増加とともに、生活習慣病の増加に伴う医療ニーズの拡大、生活の質の向上への関心も高まっており、メディカル・ライフケアビジネス市場の拡大が注目されている。

こうした国内外でのビジネス環境の変化を捉え、商社各社は、国内市場に対応した事業に加え、新興諸国での病院経営への参画、海外での販売網の拡充等、グローバルなサプライチェーンを活かした事業への取り組みを加速させている。今後、海外でのメディカル・ライフケアビジネスの潜在的な需要に応えるため、事業への取り組みがますます活発化するのではないかと期待も高まっている。

本特集では、メディカル・ライフケアビジネス全般に関する動向や医療システム等に詳しい識者の他、実際にメディカル・ライフケアビジネスに携わる商社・医療機器メーカーによる寄稿・インタビュー記事を通じて、ビジネスの現況と今後の展望、そして、商社に期待される役割等についてご紹介したい。本特集が、メディカル・ライフケアビジネスの動向と、商社の多様な役割への理解を深める一助となれば幸いである。

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