第13回 FaW TOKYO(ファッション ワールド 東京)[秋]

帝人フロンティア株式会社 環境配慮型素材


ブースの様子
(FaW TOKYO(ファッション ワールド 東京)2022[秋]内 第2回サステナブル ファッションEXPO[秋]に出展)


ブースでは、三つの重点目標に沿って各種素材を展示

当社は、環境戦略「THINK ECO®」を掲げ、「素材からエコにこだわろう」「きれいな空気と海を守ろう」「省エネな毎日を送ろう」という三つの重点目標に沿って、「ECOPET®」「DELTA® TL」「DELTA® freemo®」「Thermo Fly®」等の環境配慮型素材を紹介した。

ECOPET®は、使用済みの衣料品やポリエステル繊維くず、ペットボトルなどを原料とするリサイクルポリエステル繊維。国内有数の長い歴史を持ち、1995年の誕生から2020年3月までの生産実績は累計50万t(ペットボトル換算250億本、Tシャツ換算25億枚に相当)に上る。

フリースに代表される起毛加工品は、洗濯時に繊維くずが出やすい構造の素材と言われている。それらの繊維くずがマイクロプラスチックの原因の一つと考えられており、DELTA® TL、DELTA® freemo®、Thermo Fly®は、ポリエステル長繊維を使用し、起毛加工をせずに軽量で嵩高な構造体を作ることで、フリースに似た風合いや保温性を持ちながらも、洗濯時の繊維くずの発生を抑制できる素材である。

近年、カーボンニュートラルの実現に向けた取り組みが加速し、環境負荷の少ない製品へのニーズが高まっていることを受け、ポリエステル繊維の製造段階におけるCO2排出量算出システムも独自開発した。自社工場におけるデータを基に、当社のポリエステル繊維の製造工程で発生するCO2排出量を算出することで、削減効果を定量的に評価するだけでなく、環境負荷軽減につなげる工程改善ポイントを明確化でき、CO2排出量の低減に向けたより良い方策の検討につなげている。


リサイクル繊維ECOPET®を使用したダウンジャケット


マイクロプラスチック対策素材DELTA® TL、DELTA® freemo®を使用したパーカー

現場の声

帝人フロンティア株式会社
衣料マーケティング部 マーケティング課 村田 真結子 氏


当社は、商社としてのコンバーティング力と、繊維の素材開発から製品生産までの技術力を融合させ、お客さまの幅広いニーズに対応したソリューションを提供しています。「せんい」の会社として、原料から製品まで全ての段階で開発が可能という強みを生かし、環境配慮型でありながら高い機能性を持つ素材の独自開発にも注力しています。

地球環境の保全に向けて一企業ができることは限られているかもしれませんが、地球環境に優しいものづくりで「未来の社会を支える会社」になることを目指し、今できることを一歩一歩前に進めていきたいと考えています。

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