食料特集 -わが国農水産物・食品の競争力強化・輸出産業化に向けて


わが国の農水産業は、さまざまな課題に直面している。
農業では就業人口の6割を65歳以上が占めるなど高齢化が進んでおり、水産業においても同様である。また、少子高齢化による人口減少や地方経済の停滞に伴い、国内市場は縮小傾向にある。このような状況を打破するためには、農水産物・食品の競争力を強化して海外市場に活路を見いだす必要がある。

わが国にはコメや野菜、果物、水産品などでブランド品があり、消費者の評価も高い。競争力をより強化して輸出増進を図ることができれば、国内市場の縮小を補うだけでなく、農水産業の雇用維持と所得向上を図ることが可能となり、日本食文化の海外へのさらなる普及と海外諸国の対日理解の促進にも役立つこととなる。

本特集は、法人化、6次産業化によってわが国農水産業の競争力を強化することができ、さらには輸出産業として育成することも可能であることを概観し、政府の輸出促進支援策や関係団体・機関の取り組みを紹介する。また、商社においても競争力の強化に向けたさまざまな取り組みが進んでいるので、その事例を紹介する。

本特集が、わが国の農水産物・食品の現状と将来、そして商社の取り組みに対する理解を深めるための一助となれば幸いである。

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