展示紹介 第14回 オートモーティブ ワールド クルマの先端技術展     第36回 ネプコン ジャパン エレクトロニクス開発・実装展

岡谷鋼機株式会社 自動運転向け3D LiDAR + 物体検出ソフト




ブースの様子(オートモーティブ ワールド内 第5回自動運転EXPOに出展)


ブースに展示された自動運転実験用車両「Milee」

当社は、3D LiDAR(注1)に関して2ブースで紹介した。

一つ目のブースでは、2017年に業務提携し自動運転の実証実験に共同参画しているアイサンテクノロジー株式会社、株式会社ティアフォーと開発した実験用車両「Milee(マイリー)」を展示。当社が取り扱っている米国OUSTER社製全方位3D LiDARセンサ(注2)とアイサンテクノロジーの高精度3次元地図ADAS-MAPを組み合わせることにより、正確に障害物検知とマップマッチング(注3)を行う。愛知県長久手市の愛・地球博記念公園(モリコロパーク)で定期的に「Milee」の試乗イベントを行っている。

二つ目のブースでは、3D LiDARセンサを用いたセンシング技術(注4)、パーセプション技術(注5)による3次元物体検出ソリューションを紹介した。当社は、独自の技術を持つ株式会社パーセプションエンジンのパートナー企業として、自社のマーケティングノウハウを活用し企業間の橋渡しを行っている。非常に高度な複数センサーを用いたセンシング、パーセプション技術をブース内で分かりやすく展示した。


車両上部に取り付けられた3D LiDARセンサー


3D LiDARセンサー本体
ここから光が照射される


複数台の3D LiDARセンサーを用い、
色分けされたセンシングの様子


現場の声

岡谷鋼機株式会社 企画本部 経営企画部
松岡 秀太郎氏


自動運転は国の指針や社会受容性の関係もあり、一歩一歩技術を積み上げている段階です。このLiDARセンサーは当社の米国シリコンバレー事務所の担当者が見つけてきて、私が国内での普及を担っています。ハードウエアを軸にベンチャー企業と連携して研究を進めてきた結果、「Milee」の実証実験を行うところまで来ました。大学やベンチャー企業とコラボレーションすることでプロフェッショナルの人たちに直接触れることができ、ディスカッションを重ねることで新しいアイデアがどんどん生まれます。技術的知見が深まることに純粋に面白さを感じるとともに、コラボレーションから興味を持ってくださる方の輪が広がり、今後のビジネスに期待が持てます。自動運転のスタンダードが見えてきたときに「自動運転の3D LiDAR、マッピングなら岡谷鋼機」と言ってもらえるブランドの一つになることを目標に日々取り組んでいます。

岡谷鋼機株式会社 名古屋本店 エレクトロニクス部 電子デバイス室
小笠原 綾杜氏


自動運転の領域は常に技術がアップデートされる世界であることをひしひしと感じます。商社の人間として全力で営業面のサポートをすべく、エレクトロニクス関連の記事や論文から最新のトレンドを把握し、スタートアップ企業の宝庫であるシリコンバレーとイスラエルのエレクトロニクス部門のメンバーと定期的にコミュニケーションを取り、世界の最新技術に関する情報を自分の言葉に落とし込んで説明できるよう備えています。元々松岡がいた部署の後任として、今度は私がバッターボックスに立って、ヒットを打つべく、自動運転のセンシングやパーセプションの領域を当社で私が一番知っている存在になれるよう努めています。自動運転への憧れを胸に、未来社会のキーとなる技術に携わっているというモチベーションで仕事に打ち込んでいます。

注1…光を3次元に照射し、反射の返ってきた時間で距離や障害物等の形状を把握するセンサー技術。
注2…車両の上部に取り付ける光を照射して距離を測定するセンサー。
注3…位置データから現在地の情報と走行してきた距離を認識することで車の現在地を補正するシステム。 
注4…センサーを使用して光など物理的な情報を収集する技術。
注5…自動運転において装置などが取得したデータを認識する技術。

3D LiDAR Ouster / オースター – 岡谷エレクトロニクス|OEC (okaya.co.jp)
Perception engine Perception Engine - パーセプションエンジン

次ページ:兼松株式会社 物流企業におけるCO2削減と物流効率改善の実現

展示紹介 第14回 オートモーティブ ワールド クルマの先端技術展     第36回 ネプコン ジャパン エレクトロニクス開発・実装展 誌面のダウンロードはこちら