中国 ― 新たな段階を迎える日中関係が 日本にもたらすもの


日本と中国は2012 年に国交正常化40 周年を迎えた。この間、中国は着実に経済を成長させ、2010年にはGDPで日本を抜き世界第2位となった。2011年には日中貿易の総額が過去最高となり、また、日本の対中直接投資は大きく伸びており、日中はこれまでにも増してお互いにとり重要なパートナーとなっている。

一方、中国経済は、所得格差、地域格差や生産年齢人口の減少等のさまざまな問題、課題を抱えている。中国政府は内需の拡大および投資構造の合理化による「経済の安定したより速い発展」を目指すことを掲げ、経済発展の質の向上を目指しており、今後、諸問題の解決に加え、質的な転換をうまく図れるかに注目が集まっている。

本特集では、政治的、経済的に大きな転換期を迎える中国が今後どの方向に向かうのか。今後も、日本が中国と良きパートナーとしてより強固な互恵的経済関係、信頼関係を築いていくために、そして中国の持続可能な成長に向けて日本は何ができるのか、また、中国の活力を日本に取り込み共に発展していくためにどうすればよいのか等について探ることとし、中国の実情に精通した商社、JETROの現地総代表より現状への知見をご披露いただくとともに、商社が果たす役割を語っていただいた。また、今後の日中関係、中国経済の行方、中国ビジネスにおける成功への鍵を有識者に伺った。

本特集が、今後の日中関係の在り方、中国ビジネスへの取り組みを考える上でのご参考となれば幸いである。


景山公園から望む故宮(北京)


外灘から望む陸家嘴金融貿易区(上海)

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