2017年は日中国交正常化から45周年の節目に当たる。この間、当会は、1980年代の日中モデル貿易契約書の作成など両国間の貿易実務環境の改善、中国との貿易拡大に向けた訪中団の派遣などを通じ、両国間の経済交流強化を積極的に推進してきた。

近年、中国経済は世界第2の規模に成長し、特にリーマン・ショック以降は、世界経済成長のけん引役としても注目されている。そうした中で、2013年には、習近平国家主席がアジアから欧州にまで広がるユーラシア経済圏構想として「一帯一路」を打ち出した。

本特集では、こうした流れを踏まえ、日中両国間の交流に携わった政府関係者へのインタビューや、中国で長年にわたり事業や社会貢献活動を展開する、商社・日本企業の取り組み紹介を通じて、今後の関係強化の在り方を探った。

本特集が今後の両国間関係の強化と安定に向けた、さらなる交流と信頼の醸成の方策を考えるための一助となれば幸いである。