アジア経済のサステナビリティ


「シーン1/ 2015年9月18日上海 /浦東国際空港に降り立った三原太蔵は、思わず額の汗を拭った。9月の上海はまだ蒸し暑い。8月に発電所のストライキによる大停電があった...」

アジアは著しい成長を続けているが、資源価格の高騰や環境破壊、食糧不足等の問題は、アジアのみならず世界経済の持続的成長を阻害するリスクとなるのではないか。日本貿易会は2005年5月、このような問題意識の下、これらのリスクを分析し、そのソリューションを示そうと特別研究会を発足した。その研究の成果を「2015年アジアの未来-混迷か、持続的発展か」(東洋経済新報社刊)として6月初旬に出版する。冒頭はその書き出しである。

本特集では、執筆者である商社エコノミストに、同書のエッセンスと、2015年を超えて2050年のアジア、日本のあるべき姿を描いてもらった。また、中南米の資源大国ブラジルにおけるアジアの需要圧力の影響と、環境問題への先進的な取り組みについてご寄稿いただいた。

「成長のアジア」、BRICs、日本、そして世界経済の未来を見通すうえでの切り口の1つとしていただきたい。

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