2019年6月号(No.779)
伊藤忠商事は、南アにてIvanplats Ltd.が推進中のPlatreef白金族金属(主にPt・Pd)・ニッケル探鉱開発事業を推進する開発会社を共同運営しています。2010年に本事業の2%権益、2011年にJOGMEC /日揮と共に8%権益(うち、伊藤忠持ち分6%)、計8%を取得しました。
本事業は、世界の白金族金属の8割超の埋蔵と7割超の産出量で知られているブッシュフェルト地域の北部に位置し、参画以降の探鉱により大規模鉱床を確認し、開発に向けた作業を推進しています。2018年には鉱床に到達し29mの層厚が確認されました。
多くの他鉱山では地下坑内において0.5-1mの鉱化層を労働集約的に採掘するのに対し、本事業は鉱化層の厚い鉱床ゆえ、坑内機械化により安全かつ効率的な操業が可能です。
自動車の排気ガス浄化触媒に利用される白金族金属、また電気自動車バッテリー用途のニッケルを生産する本事業は、排気ガスやCO2の削減への寄与が期待されます。
詳細はホームページで http://shonin.itochu.co.jp/content/business/kinzoku/7/
担当組織・担当者
鉄鉱石・製鉄資源部 鉄鉱石第一課 清水
TEL 03-3497-3370
鉱区位置
2018年9月鉱床到達時
普段何気なく食べている胡麻の約99.9%は輸入品。うち75%以上はアフリカ産です。当社は、その胡麻の買い付けをアフリカはじめ世界各国で行っています。胡麻の主な栽培国はエチオピアやスーダン、タンザニア等で、栽培時期は国ごとに異なります。そのため、年に数回はアフリカヘ訪問し、生育状況等を農家から聞き、相場情報を収集しています。アフリカという土地柄、治安は日本に比べれば悪く、空港ですらスリ等の身の危険を感じることがあります。特に産地サイドの郊外に行けば、その危険度は高まるため、常に気を張っています。
それでも現地の輸出業者と行動を共にする時間が長くなり、信頼関係が構築されると、非常に頼もしいビジネスパートナーとなります。まだまだ、末開の地が多いアフリカ諸国ゆえ、いろいろな所にビジネスチャンスが転がっていると、日々可能性を感じています。
胡麻を運ぶ人
担当組織・担当者
食品第一部 農産加工品課
TEL 03-5440-9523
当社は、子会社である仏CFAO傘下の医薬品卸会社Eurapharma(ユーラファーマ)を中心に、モロッコを含めアフリカ24 ヵ国で医薬品卸売事業を展開しています。約2万7千の医薬品・医療関連商品を取り扱い、毎日約6千ヵ所の薬局や病院に届けています。
2017年、モロッコにおいて仏大手医薬品メーカーSANOFI(サノフィ)子会社Maphar(マファール)へ出資。医薬品の卸売りだけでなく製造事業へも進出し、モロッコおよびその周辺国の人々の健康に貢献し、産業化や経済発展にも大きく貢献しています。SANOFIの製造技術とEurapharmaの医薬品物流機能を組み合わせ、モロッコの医薬品卸売市場でシェアNo.1となっています。
今後はケニアやナイジェリアなど他のサブ・サハラアフリカ諸国にも医薬品受託製造事業を拡大していきたいと考えています。
詳細はホームページで http://www.eurapharma.com/
ランタンで読書をする子供たち
丸紅㈱は、2018年9月にWASSHA(株)へ出資参画し、タンザニアの未電化地域で展開する地域密着型電源事業へ参入しました。
同社の事業は、総人口の7割超の未電化人口を抱えるタンザニアの雑貨店(キオスク)に対し、太陽光パネルや充電式LEDライト(ランタン)等の無償貸出・充電権利の販売を行い、太陽光発電にて充電したランタンをキオスク経由で地域ユーザーにレンタルするもので、現在1,000店舗超のキオスクで展開中です。地域ユーザーおよびキオスクからのレンタル代金の回収を、携帯電話を用いたモバイルペイメントで行うのが特徴です。
丸紅は、広範囲な電力事業経験・グローバルネットワークを活用し、WASSHA社のタンザニアにおける事業拡大に加え、他国への同事業の展開・新規事業の開拓を進め、世界で約11億人とされる未電化層の電化、ならびに地域社会発展への貢献を目指します。
詳細はホームページで http://wassha.com/
ランタンで活性化するマーケット
ランタンで活性化するマーケット
担当組織・担当者
丸紅株式会社
電力本部 海外電力プロジェクト第四部
当社は、モロッコとセネガルで穀物・飼料・ブロイラーインテグレーション事業を展開するZalar Holding S.A.(以下「Zalar社」)に約30億円を出資し、戦略的業務提携にも合意しました。Zalar社は1974年の創業以来、モロッコでの穀物輸入・飼料製造・ブロイラー・食肉加工事業を広く手掛ける国内唯一の垂直統合型インテグレーターとして成長してきました。鶏肉は動物タンパク質の中で最も飼料効率が良く、宗教的制約も少ないことから、動物タンパク質のニーズが高まっている新興国での需要の伸びが期待できます。三井物産グループは、長年にわたり日本・アジア市場を中心に穀物・飼料・ブロイラーインテグレーション事業を展開してきました。これまでの事業ノウハウや知見を活かし、Zalar社との連携により、成長著しいアフリカでの動物タンパク質の需要拡大に応える供給体制の構築を目指すとともに、モロッコを含めた北・西アフリカでの事業拡大を推進していきます。
詳細はホームページで http://zalar.ma/en/home/
担当組織・担当者
欧州三井物産株式会社(在ロンドン)
食料・流通事業部