インドと日本のパートナーシップ


インド共和国。人口12億人を有し、歴史ある伝統国として、常に大きな存在感を持ち続けてきた国。そのインドは、グローバルな製造、輸出のハブとして、拡大する中間層を軸にした巨大消費市場として、今や経済の面でも、世界で最も注目される国の一つとなっている。一方で、持続的成長の前提として、道路・港湾、鉄道・空港、電力・エネルギー、水利、通信などさまざまな分野でインフラの整備が不可欠の課題であり、そのために今後10年で150兆円を超える莫大(ばくだい)な投資が必要ともいわれている。

他方、日本に目を転じてみれば、新興国を中心に伸びゆく海外市場に対し、内外の垣根を外した事業展開の加速が成長戦略実現のポイントであり、環境技術やものづくりのノウハウなど、わが国の強みを生かしながら、いかに多くの国や地域とWIN-WIN関係を構築できるかが課題となっている。

古来、インドと日本は文化交流や貿易を通じて、互いに畏敬(いけい)の念を持つ良好な関係を築いてきたが、今、世界の成長センターとしてのアジアが見直される中、両国は相互に必要とし合うパートナーとして、新しい歴史を刻むことが望まれている。インドと日本のパートナーシップにおいては、G to Gの協力だけでなく、両国における官民の連携が重要な鍵を握っており、B-G to B-Gの今に焦点を当てることで、インドと日本の明日を考えたい。

インドと日本のパートナーシップ 誌面のダウンロードはこちら