新規事業育成と商社


新しい企業、新しい事業、新たなビジネスモデルは、経済、産業に活力を与える。

近年、これらの支援、育成における投資ファンド、ベンチャーキャピタル等の役割が注目されてきている。商社は事業投資会社としての性格を強める中で、ファンドの立ち上げに詳しい公的、また民間の金融機関や投資ファンド、さらには当該産業に詳しい企業等と組んでファンドを立ち上げ、ファイナンス機能を強化させている。

本特集では初めに、新規事業育成における商社のファイナンス機能、さらには、エクイティファイナンスの機能を中心に整理していただいた。しかし商社は、世界的なネットワークにおける多岐にわたる事業とも絡ませながら、プラスアルファの機能を発揮している。そこで、具体的な取り組み事例を挙げていただきながら、まずは商社とともにファンドに取り組んでいる民間の金融機関から商社に期待する役割等を述べていただいた(なお、商社と公的金融機関との取り組みについては、当月報2006年7・8月合併号「日本政策投資銀行民営化とエクイティ業務の協働5類型」等もご参照いただきたい)。さらに、商社の多様な取り組み事例について、各社に分担いただき、それぞれの取り組みにおける商社の機能、役割等を説明いただいた。経済、産業の活性化に向けた商社の機能、役割の拡大、深化に期待したい。

新規事業育成と商社 誌面のダウンロードはこちら