中国企業のグローバル化


世界経済における中国のプレゼンスが高まっている。膨大な人口と所得の上昇を背景とする国内需要の拡大、および安価な労働力と高まりつつある技術力を背景とする中国製品の国際競争力拡大という需給両面において、世界経済との結びつきを強め、これらは一方で「中国脅威論」ともなりつつある。

本特集では、中国政府の政策の後押しもあり、世界各地で貿易・投資活動を拡大している中国企業の動向を取り上げた。第216回日本貿易会ゼミナールにおける中国企業の対外投資活動の実態、背景、目的等についての講演要旨をとりまとめるとともに、中国企業のグローバル化にあたっての課題と今後の展望等についてご寄稿いただいた。さらに、世界各地における中国企業の具体的な活動状況と現地経済への影響、商社をはじめとする日本企業のビジネスとの関わり等につき、商社の現地駐在員の目から、ブラジル、豪州、インドネシアの状況について、また欧州、アフリカ地域の状況については、現地の経済・産業動向に詳しい方々にご寄稿いただいた。

日本企業と中国企業の海外事業展開にはどのような違いがあるのか、中国企業の日本、および世界各地における事業活動、現地経済への影響にはどのような違いがあるのか、今後、中国企業の海外ビジネスはどのように展開していくのか、それは日本企業のビジネスにどのような影響があるのか等についての、全体像をつかむ参考としていただきたい。

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