三菱商事のNS研修制度について

三菱商事株式会社
IR部
ジェームズ ゴム

1. 本社への出向


出向のきっかけ
2007年にロンドンの欧州三菱商事会社に入社し、2010年4月より本社へ出向している。出身店では、総務部で広報や環境・CSR関連の仕事をしており、本社では、総務部(主にCSR関連)、広報部を経て現在はIR部にて海外の投資家への決算説明などの業務を行っている。日本での居住経験もあり、大学時代に日本語を勉強していたため、日本で働きたいという気持ちがあり、今回本社で働く機会を得たことにとても感謝している。

研修について
本社で3つの部署で働けたことは素晴らしいことであり、さまざまな観点から三菱商事の活動を理解することができている。最近まで、日々の業務に加え、勤務時間前に日本語研修も受けていた。来日前は、日本は残業が多く、社員も仕事のことばかり考えているような、真面目な印象があったが、本社で仕事をしてみると、思っていた以上にワークライフバランスが保たれており、ほとんど出身店との違いを感じられなかった。


2. キャリアについて


働き方について
英国の若者は、昇格や昇給がすぐに見えなければ会社を辞めてしまうことが多いため、キャリアプランは日本とは異なる点が多い。しかし、日本の企業のように、1つの会社で時間をかけていろいろな業務を経験し、人的ネットワークを構築することは良いことだと感じている。特に、日本の会社は職場の雰囲気もとても良く、チームスピリットがあり、とても居心地が良い。また、海外ではあまり感じられないために驚いたが、日本の会社は家族のようであり、同僚と一緒に成長ができる点も素晴らしいと感じている。

出身店に戻ってから
本社で構築した人間関係や身に付けたスキルを武器に、ロンドンに戻ってからステップアップしていきたいと考えている。本社で勤務したことにより、本社の機能を理解したと同時に、世界各国にある海外店のやるべきことも理解できた。そこで、本社で学んだノウハウを元に、海外店の役割強化を担いたい。また、以前行っていた業務に関しても、日本での経験を活かして改善し、特に、日本で学んだチームワークは積極的に仕事に活かせるよう、自分の後輩にも自分と同じように本社での業務が経験できるように、仕事を教える必要があると考えている。

日本で学んだこと
英国人は、仕事上個人主義的な面もあるため、仕事で同僚との信頼関係を構築することはむずかしかったが、日本では、チームスピリットや、組織の運営方法を学んだ。また来日前は、日本のことで仕事上分からないことがあっても、完全に理解する努力を怠っていたところがあったが、本社で顔を合わせて仕事ができたことをきっかけに、業務上知らないことでも、恥ずかしがることなく、積極的に聞きながら仕事に関わりたいと思うようになった。また、今回1年半の研修で、3つの部署を経験し、大勢の人と仕事をしたことにより、人間関係や信頼関係がとても大事だと学んだ。


3. グローバルな活躍を目指している方々へのメッセージ


Best thing is to approach new things without fear. Say “Yes!” and try everything. By not wanting to make mistakes you hold back too much, and you don’t get across what you want to say and this ends up to not building proper relationships. So, try to get involved with as many things as possible and don’t be scared to do so.

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