わが国の医療技術や関連するサービスは世界から高い評価を受けており、一部の先端医療施設等では高度医療を用いた外国人向け治療が拡大している。

一方、アジアなど新興国では経済成長や高齢者人口の増加に伴い、医療や介護、ヘルスケアに対するニーズが拡大している。

そうした中で、日本政府はわが国の医療システム輸出拡大のための施策を展開しており、商社各社もこの分野で積極的な取り組みを行っている。

また、国内の医薬品市場においては、より治療性能が高い新薬が登場する一方、「かかりつけ薬局」の推進、ジェネリック医薬品の利用促進などの新たな動きが出てきている。

この特集では、わが国における医薬関連施策の動向や世界の医療機器市場について分析し、今後の動向、商社が行うヘルスケアビジネスの将来展望を探りたい。

本特集がわが国企業のヘルスケアビジネスを考える上で一助となれば幸いである。