洞爺湖サミット 開催地 北海道


北海道と聞いて、何を思い浮かべるだろうか。農産物、畜産物、水産物等の食料資源、大自然、雪、炭鉱、これらは長年にわたって北海道のブランド・イメージを築いてきた。そして、今、世界から注目されているのが、洞爺湖サミットである。本特集では、これらのキーワードを軸に、北海道経済・産業のポテンシャルに焦点を当てた。

日本経済は、輸出や設備投資の増加、企業収益の改善等により、プラス成長を維持しているものの、地域経済の担い手の中心となる中小企業と、大企業との格差や、一部の地域では都市部との地域格差が見られる。それぞれの地域では、地域の特徴を活かし、雇用を生み出し、経済活性化の核となる基幹産業の発展、新産業・新事業の創出、これを支える資金の調達や若手労働者の確保等に、地方自治体、産業界、大学等が連携しながら取り組んでいる。

本特集では、このような地域経済の課題、経済・産業振興への取り組み、商社に期待される役割等を、北海道を切り口に、エコノミストから総括願うとともに、地域経済のみならず、日本にとっても課題である観光産業の国際化、活性化について、ニセコの例からご寄稿いただいた。また、本特集の中心をなす札幌における座談会では、商社の支社長・支店長のほか、北海道経済・産業の振興を進める官庁、地方銀行からの出席者を交え、北海道地域における産業クラスター、海外との経済交流、産学官連携、商社の事業等についての具体的な取り組み、洞爺湖サミットへの期待等を取り上げ、合わせて苫小牧の工業団地へのヒアリングをまとめた。また、明日の北海道を考える会の前座長から、地域資源を活かした北海道の未来を描いていただいた。

洞爺湖サミットに向けて、開催地北海道は、どのようなメッセージを発しようとしているのか、ポスト・サミットをどのようにとらえているのか、北海道のポテンシャルとは何か等を取り上げた。日本経済の成長を下支えする地域経済の活性化のカギとは何か、地域資源を活かした経済・産業の成長戦略とは何かについて考えていただきたい。

洞爺湖サミット 開催地 北海道 誌面のダウンロードはこちら