グリーン経済イニシアティブと経済再生-グリーン・ニューディールへの期待


100年に1度といわれる世界的な金融・経済危機に見舞われている現在、米国をはじめ各国は、環境分野に対する積極的な投資により、景気回復(再生可能エネルギー関連のビジネス拡大を通じた需要創出)と雇用拡大につなげようとする政策、いわゆるグリーン・ニューディールといわれる政策を推し進めようとしている。そして、それは今や世界の潮流となっている。

日本においても環境省を中心に検討がなされ、日本版グリーン・ニューディール政策といわれる「緑の経済と社会の変革」が2009年4月20日に発表されている。
経済の再生と産業のグリーン革命を同時に達成することが求められている今日、特に日本において、今後、これまでのような輸出依存で経済を維持することが難しい中、将来を見据えたしっかりとした政策が取れるかどうかで、21世紀の日本の将来が決まる可能性があるといわれる。

そして、日本の環境エネルギー技術には、優位性があり、世界に十分に通用し、新たな需要と雇用を生む力があるといわれる。この技術を内需拡大につなげることはもちろんのこと、欧米に向けて、アジアに向けてどのように役立たせるか。その一翼を商社も担っているところであるが、わが国の戦略的な取り組みは、日本のみならず、世界の経済再生に資するものと期待される。

持続可能な地球社会の実現の鍵となるグリーン・ニューディールへの期待と日本の明日を考えてみたい。

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