商社とファッションビジネス


経済産業省の商業販売統計年報によると、2008年のアパレル業界の小売市場規模は約16兆3,000億円で、1998年に比べると4分の3ほどに縮小している。今後も、少子高齢化で市場縮小が見込まれる中、低価格・ファッション性を売りにした外資系衣料チェーンの日本上陸が相次ぎ、競争は激化することが予想される。

そのため、新たな市場を開拓するために高テクノロジー(機能性素材)、高品質、高感性(着物などの伝統技術、「カワイイ」に代表される日本独自の感性)といった付加価値のある日本製品を官民一体となり戦略展開していくことが求められる。その中で商社も環境変化に左右されない安定的な収益を確保するため、新たな手法を取り込み海外市場や新市場への参入を果たしている。

本特集では、有識者の方々にファッション産業の現状と今後の展望、他国のファッション産業の動向についてご寄稿を賜るとともに、商社の役員の方々に日本のファッションに関する商社の取り組みについてインタビューを実施させていただいた。日本のファッション産業の現状はどうなっているのか、日本のファッション産業は今後どのような道を進んでいけばよいのか、考えてみたい。

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