2021年度 商社のサステナビリティ推進活動

3.地域および国際的な環境保全活動

岡谷鋼機 蜂蜜の生産を通じたエコファクトリーの実現

ポーランドに所在する、当社100%出資の製造子会社であるPoland Tokai Okaya Manufacturing Sp. z o.o.(以下、PTO)は、SDGsの取り組みとして掲げたエコファクトリー実現の第一歩として蜂蜜づくりを開始した。

ミツバチは多様な植物や果物の受粉の媒介者として重要な役割を果たしているが、近年、さまざまな地域で気候変動・病原菌・農薬使用等によりミツバチの減少が進んでいる。そこでPTOでは、従業員からの提案により、事業所の敷地内でミツバチの育成を行い、自然環境改善への取り組みを始めた。同時に敷地内で植栽活動を行い、ミツバチの餌となる花粉量の増加、敷地内緑化も進めている。

ポーランド産の蜂蜜はEU加盟国で2番目の生産量を誇り、大変良質なものとして知られている。収穫した蜂蜜は当面、取引先への贈答用として活用していく。


ミツバチの育成風景
(岡谷鋼機提供)


収穫した蜂蜜
(岡谷鋼機提供)


豊田通商 森林減少を防ぐ活動(都城市、ブラジル)

当社は森林保全・地域活性化等に貢献する事業を推進している。国内では最盛期に年間16億本生産されていた苗木が0.6億本まで激減し、再造林率が3割程度と森林維持が困難な状態になっている。そのため、苗木不足が特に顕著な九州地区の都城森林組合とのパートナーシップにより、地域に根差した山行苗木(スギ苗木)を年間25万本生産する体制を2020年度に確立した。

また森林減少が続くブラジルでは、地域活動として2007年から植林活動を行っている。2021年度は自社用地および近隣私有地で1,000本の植林を行った。これまでに実施した総植林面積は35.4ha、植林は25万本に上る。

当社はバイオマス燃料供給・発電、綿実搾油など森林に関わる事業を推進しているが、将来の事業継続性を維持しつつ、今後も地域に親しまれる企業として事業創造に取り組んでいく。


ブラジルでの植林活動
(豊田通商提供)


山行苗木
(豊田通商提供)


メタルワン メタルワン花壇の維持・植栽活動の実施(日比谷公園)

当社は、東京2020オリンピック・パラリンピックに向けて東京都が行っていた「お花いっぱい事業」への継続的な協力という観点から、日比谷公園内の花壇(呼称:メタルワン花壇)を2016年から借り受け、花の植栽をはじめ、花壇の維持・運営活動を実施している。

2021年度は新型コロナウイルス感染拡大の影響で、例年開催している社員とその家族による「環境ボランティア」イベントを中止し、環境担当部署の社員19人に規模を縮小して12月17日に植栽作業を行った。赤と白のビオラの花苗約1,400株をあらかじめ花壇にデザインされた配置に一つ一つ丁寧に植えていった。初冬の肌寒い空の下、心地よい汗をかきながらの楽しい植栽作業となった。鮮やかな赤と白のコントラストが美しく映え、年末年始に日比谷公園を訪れる人々を和ませてくれた。


メタルワン花壇
(メタルワン提供)


植栽作業の様子
(メタルワン提供)