2022年度 商社のサステナビリティ推進活動

2.サステナビリティ理解・啓発、開示促進(Scope3)

稲畑産業

ESGに関する理解促進に向けた活動

当社は年に1回、「合同研修会」という形で、人権啓発や情報セキュリティ、コンプライアンスなど、さまざまな分野で社員教育を実施している。2022年度は、「サステナビリティの基礎」と題して、初めて“サステナビリティとは何か”という解説や当社のサステナビリティに対する取り組み状況などを10分弱の動画2本にまとめ、全社員に向けて配信した。視聴後アンケートにて社員の意見を収集したところ、よく理解できたという意見が多く、研修の効果が実感できる結果を得られた。

また、四半期ごとに発行する社内報においても、気候変動などの環境課題や人権リスクなどの社会課題など、さまざまなテーマでサステナビリティに関する特集を組んでおり、社員の理解促進に取り組んでいる。

丸紅

環境・社会課題に配慮した食材や商品を社員食堂で提供するイベント
「サステナブルフードDays」を開催


Danish Salmonのパイ包み焼き(丸紅提供)

当社は2021年から年に2回、社員のサステナビリティへの理解を促進し、組織を超えて環境配慮型食料ビジネスを推進することを目的に、環境・社会課題に配慮した当社取り扱い食材や製品を社員食堂「○Café(マルカフェ)」で紹介する「サステナブルフードDays」を開催しており、社員からは、食を通じて気軽に環境に貢献できると好評を博している。

2022年度は、2022年7月末および2023年2月末の各1週間、植物肉原料を使用した大豆ミートのとんかつやツナ、陸上養殖サーモンのパイ包み焼き、当社が産地支援を行うコーヒー等を提供し、一部の食材・飲料には食品廃材をアップサイクルした循環型容器“edish”を使用した。また、一般社団法人サステナブル経営推進機構(SuMPO)の協力の下、メニューに炭素版カロリー(カーボンフットプリント)を表示し、消費行動に及ぼす影響の調査を実施した。

三菱商事

サステナビリティ関連情報の開示を拡充

当社は先般、ウェブサイトにおけるサステナビリティ関連情報の開示を更新し、気候変動や水資源、生物多様性、人権など、サステナビリティ関連の幅広い分野について新たな情報の開示や開示内容の拡充を行った。特に気候変動に関しては、新たに当社Scope3の大半を占めるカテゴリー11(販売した製品の使用に伴う排出)や、削減貢献量の開示を開始した。カーボンニュートラル社会への移行は全産業が解決すべき共通の社会課題であり、当社は、事業パートナーと協業・共創しながら、再生可能エネルギー・次世代エネルギーの開発・供給、脱炭素新技術への投資など、EX・DXの推進を通じて社会の脱炭素化に貢献していく。

今後も、EX・DX戦略やサステナビリティ関連施策に関する開示を拡充し、ステークホルダーとの対話を丁寧に行いながら、取り組みを進めていくことが大切だと考えている。

次ページ:3.地域および国際的な社会貢献・環境保全活動

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