オフィス担当者インタビュー 人が交わる商社の原点としての新オフィス

日鉄物産株式会社 総務・広報部 オフィス業務課長佐藤 基裕
日鉄物産株式会社 総務・広報部 広報課長浜本 勝弘
日鉄物産株式会社 総務・広報部 オフィス業務課 参事高原 裕和

1月25日、日鉄物産株式会社をご訪問し、新オフィスについてお話を伺いました。

最近のオフィスの様子を教えてください。


左 浜本氏、中央 佐藤氏、右 高原氏

佐藤:出社してオフィスで働くことが増え、出社率は6割前後で推移しています。オンライン会議のツール活用はかなり進みましたが、一方で対面コミュニケーションの重要性を改めて感じています。

浜本:広報課では出社する日数を増やしています。コロナ下でテレワークの割合が必然的に増えたわけですが、私のチームはイベントや報道関連の発表もあるので、社員が対面で協力して取り組む業務やスピーディな意思疎通を必要とするケースが多く、オフィスにいないと困ることにも気が付きました。新人教育もリモートでは厳しかったですね。

佐藤:対面で表情を見ながら会話する方が有益なことも多く、最適なコミュニケーションの方法を見いだしたいと思います。

高原:オフィスでは社員それぞれがシーンに応じて場所を使い分けながら仕事をしている印象を受けます。私も一人で集中したいときはABW席を活用しています。今回の移転では適宜業務を行う上で最適な場所を自分で選べる環境、設備を整備できたと考えています。

オフィスの移転はどのように進めましたか。

佐藤:移転のプロジェクトチームはさまざまな部署から担当者を選出してもらいました。必要なもの、なくすもの、変更すべきものについて部署を超えて考える必要があり、プロジェクトチームを中心に横のつながりが生まれました。

浜本:プロジェクトチームが課題を明確にして取り仕切ったことがもちろん大きいとは思いますが、シームレスに横連携できる社風がプロジェクト推進の原動力になりました。仕事を前に進めるために、臨機応変に部署を超えて協力できるところが私たちの良さだと改めて気が付きました。

佐藤:社員の協力、チームの団結を受けてプロジェクトが進んでいる感覚があったので、できるだけ多くの声を反映させたくて奔走しました。私が気付いていなかった、気付いていても分かっていなかった部分を社員からの指摘や質問が穴埋めしてくれました。働く社員一人一人の意見を細かく聞くことで、点と点がつながり、オフィスのイメージが具体的に広がっていくように感じました。

オフィスはどのように変わりましたか。

高原:新型コロナの流行がオフィスの変化のきっかけになったと思います。新型コロナ禍が始まる前に在宅業務やサテライトオフィス活用の制度およびインフラは整備していましたが、その活用が一気に加速しました。固定電話がなくてもスマートフォンで仕事をスムーズに混乱なくできています。移転前はオフィスを大きく変革することに心配もありましたが、今となってみれば杞憂でした。ITシステムも社員の声を活かして日々改善を図っていますので、社員のアイデアの積み上げが今のオフィスを形作っていると言えると思います。

浜本:新しいオフィスは若い社員からの評判も良いです。若い社員はデジタルネイティブなので、自分たちに合ったオフィスだと感じてくれているのかもしれません。これからもっとデジタルの感度が高い社員が入ってきて、IT技術も進化していきますが、社員の意見をしっかり聞いて作り上げたので、変化にも柔軟に対応できるオフィスであると思います。

佐藤:フリーアドレスを導入したことで、社員はいろいろなパターンでオフィスを活用しています。フリーアドレスにしていますが、社員がどこにいるのかはスマートフォンで分かりますし、一人一人が業務内容や立場に合わせて場所を選びながら仕事をする姿が見られる一方で、思い思いに集まって仕事をする姿も見られ、存分にオフィスを活用してくれていると感じます。

今後のオフィスの在り方を教えてください。


ABW席の様子
社員が知恵を出し合い、ビジネスをつくる

佐藤:オフィスは人が交わる場所であり、商社の原点と捉えています。社員のキャラクターをお客さまに理解していただき、人と人とがつながることでビジネスを作り上げていく、人が資本の業態です。人が集まるオフィスをベースにして、時には侃々諤々の議論を行い、時には知恵を持ち寄り笑い合ったりしながら、ビジネスを発展させていくのです。私は、商社パーソンだからこそオフィスを大事にしたいと思っています。面と面を向き合わせてコミュニケーションをとる「面着」という用語があります。私たちが人と人のつながりを大切にしてきたことを表す用語であり、コミュニケーションを密にとっていくことで、人と人のつながりを活かした事業活動をこれからも加速させたいと考えています。社員がオフィスで生き生きと話をしているのを見ると、私たちらしいつながりが感じられ、移転事業に携われたことを誇りに思います。「人」が集い、「組織(チーム)」の輪が持続的に拡がる私たちのオフィスを、社員が働きやすい大切な場所として皆で育てていきたいと考えています。

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